協調運動障害の症状を身体の部位別に理解する

腕の動きが変な弾性

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協調運動障害を診る・確認する

運動は多数の身体の部位(パーツ)が関わって実現している。そのため、その中の一部または身体部位間の協調性に焦点を当てて、協調運動障害を診る必要がある。より協調運動障害を理解するために、下記に部位(パーツ)ごとの具体的な協調運動障害の症状を記載する。

関連記事:原因疾患によって異なる協調運動障害の症状

主動作筋と拮抗筋の協調性

『概要』
関節運動を行うときの基本要素は、主動作筋と拮抗筋の協調性である。

『内容・症状』
つまり最も基本的な協調関係であり、主動作筋と拮抗筋の活動レベルを調節することで、運動の速さ・運動時の関節の硬さ・関節の固定位置などを調節することができる。主動作筋と拮抗筋の交互運動の障害は反復拮抗運動不能または変換運動障害といわれる。

『検査』
①.手回内・回外テスト
②.足関節の底背屈テスト(foot pat test)

肢節内の協調性

『概要』
肢節内の協調性とは、安定した姿勢での片手動作や片脚の運動など、一側の上肢または下肢の協調性を意味する。

『内容・症状』
四肢遠位部の正確な運動には近位関節の固定が必要になり、近位部と遠位部の役割分担に基づいた協調性が問題となる。また上肢で物を掴むときは目標物の位置関係や形状に合わせて近位と遠位の関節運動を適切にコントロールする必要がある。小脳性の運動失調で肢節内の協調性が障害されやすい。

『検査』
①.鼻指鼻テスト
②.踵膝テスト

肢節間の協調性

『概要』
左右の上肢、左右の下肢、上肢と下肢の間の協調性を表す。

『内容・症状』
両手を使用する作業、歩行時の左右脚の交互運動とそれに合わせた上肢の腕振り、運動中の上肢によるハンドル操作と下肢のアクセルとブレーキの操作など、日常生活の中では多くの動作が四肢の協調性のある運動によって成り立っている。歩行などの周期性のある運動では肢節間の運動リズムが重要である。パーキンソン病などで肢節間の協調性が障害されやすい。

『検査』

頭部・体幹を基盤とした四肢の協調性

『概要』
体幹は体重の約半分を占め、小さな動きでも全身の力の平衡に及ぼす影響が強い。また体幹は身体の中央部にあり、肩甲帯を介して上肢と、骨盤帯を介して下肢と機能的に連結している。そのため、上肢や下肢の運動と体幹の運動には密接な関連がある。

『内容・症状』
座位や立位で作業するときは頭部や体幹が安定化することで、視覚的認知や上肢の運動性が保証される。ファンクショナルリーチ(functional reach)などのリーチ課題では、上肢・下肢・体幹が機能的な配置をとることで、より遠方へ手先をリーチさせることができる。歩行では足底から受ける床反力を下肢から体幹へと伝え、安定性を保ちながら推進力を得ている。このように安定性を保ちながら効率よく運動を遂行するためには、頭部・体幹・四肢の位置関係を適切に保つ必要がある。

小脳性の運動失調患者や片麻痺患者に両腕を組んで背臥位から起き上がるように指示すると、両側または片側の下肢が挙上して起き上がれない現象がみられる。これは頭部・体幹・下肢の協調性障害(協働収縮異常または共同運動不能)によるものである。

※ ここでの共同運動とは、運動に参加する筋群が協調して働くことで達成される運動を指す。

『検査』

目と手の協調性

『概要』
視覚で確認しながら、上肢の作業を行う場合に要求されるのが目と手の協調性である。

『内容・症状』
上肢のかかわる肢節内、肢節間の多くの動作において、目と手の協調性が不可欠である。眼球運動の異常、頭頂葉病変でみられる視覚性運動失調などでも、この目と手の協調性の障害がみられる。

『検査』

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