うつ病患者に「頑張れ」と励ましてはいけない理由

廃墟に佇むパンダ人形


このストレス社会において、うつ病は最も身近な精神疾患である。恐らく「うつ病なんて精神疾患は聞いたことが無い!」という人はいないはずだ。普段の生活においても気分が落ち込んだ状態を表す言葉として頻繁に使われている。

きっと、うつ病の知り合いがいるという方も多いのではないだろうか。それぐらい、うつ病は有名で身近な精神疾患である。最近は若い世代を対象に、新型うつという従来とは異なるタイプのうつ病がみられるようになっている。それらの違いは別の機会に説明するとして、今回は大多数の方々が聞いたことがあると思われるうつ病患者に「頑張れ」と励ましてはいけない理由について説明していきたい。

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大まかな疾患概要

うつ病を患ってしまうと、生活リズムの変調をきたして不眠傾向であることが強い。「一睡もできない」「寝つきが悪い」など様々なタイプがみられるが、多くは早朝覚醒である。真夜中や早朝に目が覚めてしまうので睡眠が足りずに気分が晴れない。

さらに意欲の低下や体調不良などもみられ、疲れやすさ物事に対する億劫感が目立つようになる。何事にも面倒になり、これまでの趣味にすら面倒で行動に移す気力が沸かない。次第に自分自身の状況を悲観して気分的に追い詰められていき、不安や焦燥感にかられて通勤電車に飛び込んでしまったりなどの行動がみられることもある。

うつ病になりやすい性格・気質

基本的に真面目で熱心で几帳面な性格の方がなりやすい傾向にある。専門的に述べると、メランコリー親和型性格または執着気質の方がうつ病になりやすいという研究データがある。以下にそれぞれの詳細を記載するが、根本的にどちらも類似した内容である。

メランコリー親和型性格

・秩序やルールを好む。
・仕事や環境の変化が苦手である。
・他者との衝突を避け、過剰に他者を気遣う。
・自己肯定感が低く、どれだけ頑張っても周りの役に立っていないと思ってしまう。
・物事を頼まれると断れない。

執着気質

・仕事熱心で凝り性。
・強い正義感や責任感を持つ。
・物事に徹底的に取り組み、完璧主義である。
・物事への強いこだわりがある。
・正直者でウソをつけない。
・几帳面である。

うつ病を発症する原因や要因

発症する原因として、大きなストレスがのしかかった場合であることが多い。その大きなストレスとは、単に悲しい出来事や苦しい出来事といった単純なものとは限らない。

例えば、おめでたいはずの結婚が契機で発症することがある。他には昇進・異動・転居・出産・死別・失恋などでもみられる。一概には言えないが、良くも悪くも人生の一大イベントで発症してしまう場合があるということに注意しておいてほしい。

なぜ昇進で発症してしまうのかは、昇進によって給料が上がることだけに着目するのではなく、昇進によって仕事量の増加や責任の重さ、さらに周囲からの期待または嫉妬が関係してくることを考えると分かりやすいかもしれない。

なぜ、うつ病患者は励ましてはいけないのか?

さて、本題である励ましてはいけない理由については、上記で説明した「うつ病になりやすい性格・気質」が関係する。

元々頑張り屋な性格の方に対して「頑張れ」と声を掛けるのは、本人にとって苦痛なことであることを理解してほしい。なぜなら本人からすれば「まだまだ自分の頑張りが足りない」と注意されているように感じるからである。できれば本人の思いを汲み取ったり、ゆっくりマイペースで問題ないことを伝えると良い。

注意する点としては、趣味や遊びに誘うことは控えておくこと。何事にも面倒に感じてしまう状況に陥っているので、そもそも物事を楽しむという余裕を持っていない。また誘われたら断れない性格であることが多いため、断りたいのに断れないことが苦痛に繋がってしまう恐れがある点に注意する。

最後にずっと疑問に思っていたこと

なぜ、そもそもうつ病の人は真面目で熱心なのか…ずっと疑問に思っていました。そこで調べてみると、うつ病になりやすい方々は、根本的に小心者で強迫的な要素を持っている可能性があるということが分かりました。

例えば「真面目で誰よりも働く」と周囲に思われるぐらい頑張ることで「誰からも怒られずに済む」と安心したり、「周りに迷惑をかけたら職場にいられなくなる」などの潜在的恐怖が、協調性や勤勉性を引き出しているとのこと。単に真面目で熱心というわけではなく、それらは潜在的な恐怖からくるものみたいです。

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