ギランバレー症候群の症状と予後について

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ギランバレー症候群とは?

急性の運動麻痺(弛緩性麻痺)を主症状とする末梢神経障害のことをギランバレー症候群といい、英語名の「Guillain-Barre Syndrome」を略して、一般的にはGBSと呼ばれることが多いです。

ギランバレー症候群は人口10万人あたりに約1~2人の割合で発症し、約70%の症例で発症前の4週間以内に上気道感染や下痢などの感冒様症状といった先行感染がみられます。基本的に予後は良好で、数ヵ月~1年程度で完全に機能回復するケースが多いですが、稀に重篤な自律神経障害(血圧や脈拍の変動など)が起こり、それが死亡の原因に繋がることもあります。

ギランバレー症候群の主な症状について

●運動麻痺(弛緩性麻痺)
両下肢の末梢に始まり、両上肢や顔面、さらに重症な場合は呼吸筋へ進行していきます。四肢の運動麻痺は末梢ほど強いことが多く、また両側の末梢性顔面神経麻痺はギランバレー症候群の特徴になります。

●感覚障害
感覚障害は手袋・靴下型で、運動麻痺に比べると軽度です。

●腱反射
腱反射は減弱ないし消失しますが、表在反射は保たれることがあります。

●自律神経障害
頻脈や高血圧などの自律神経障害がみられます。

●その他
運動麻痺による歩行障害・構音障害・嚥下障害などがみられたり、その他に筋圧痛や神経伸長痛がみられることがあります。

ギランバレー症候群の症状の経過について

典型的なものでは先行感染から約1~4週間後に足底のしびれ感で発症し、同時あるいは少し遅れて下肢から上肢への脱力がみられはじめます。

それから数日以内に「思うように歩けない」「階段が上りにくい」などの歩行障害がみられたり、手に力が入りにくいといった症状がみられはじめ、その後も症状は進行していきながら運動障害の程度や範囲が拡大していきます。発症後4週間以内に症状のピークに達し、重症例では完全四肢麻痺になることもありますが、症状のピーク後は軽快していくことが多いです。

ギランバレー症候群の症状の分類について

主に髄鞘が一次的に障害される脱髄型と、軸索が一次的に障害される軸索型に大別されます。

変性部位 症状 予後
脱髄型 急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー
(AIDP)
運動麻痺
感覚障害
やや回復が遅い
軸索型 急性運動性軸索性ニューロパチー
(AMAN)
運動麻痺 良好~やや回復が遅い
急性運動感覚性軸索性ニューロパチー
(AMASAN)
運動麻痺
感覚障害
回復が遅い
特殊型 Fisher症候群 外眼筋麻痺
運動失調
腱反射消失
良好

ギランバレー症候群のリハビリと禁忌について

リハビリ方法

・廃用症候群の予防を目的にしたROM訓練を行う。

・適切な装具や代償動作によるADLの自立を目指す。

・リハ職が可能であれば、栄養管理や心理面のケアを行っていく。

禁忌・注意すること

・ROM訓練では筋や関節の損傷を防ぐために過度な伸長を避ける。

・歩行練習などでは疲労や過用性筋力低下に注意する。

・感覚障害がある場合は温熱療法による低温熱傷に注意する。

・長期の臥床では肺塞栓症を起こす危険があるため、下肢の運動や体位変換を頻回に行う。

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