失語症による発話の障害

失語症により話がまとまらない

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失語症の簡単な概要

失語症は脳出血・脳梗塞・頭部外傷といった脳損傷によって生じる。

脳の言語機能を司る言語野が損傷し、一度獲得した言語機能の喪失または障害を指す。

失語症で障害される言語は大きく分けて発話・理解・呼称・復唱の4つに分類することができ、これらを念頭において観察や評価を進めていくと見落としが少ない。

今回は発話の障害に焦点を当てて説明する。

発話の障害

発話障害があることで、自分の気持ちや考えを相手に伝えることが難しくなります。この発話障害はタイプにより特徴が異なることをご存じでしょうか。

・発声も発話もみられない状態。
・「うん」「いや」としか言えない状態。
・意味のとれる数語がやっとの状態。
・短い文を発する状態。
・普通の長さの文を発するが正常とはいえない状態。
・etc…

あくまで上記は発話障害の一例ですが、様々な症状があることを理解して頂けたでしょうか。

具体的にどのような発話障害があるのかを下記で紹介していきます。

発語失行

発語失行は非流暢性の主要な要因となり、まったく発声もできない重度の場合もあれば、時々構音を誤る程度の軽度の場合など個人差があります。

主な特徴としては「音の連結不良」「構音の歪み」「プロソディ障害」があります。

「音の連結不良」は言葉の出だしが困難であり、しばしば途切れ途切れになってしまいます。

「構音の歪み」はどの音に歪みが出るのか、どのような歪み方をするのかなど歪み方が一貫しません。

※「プロソディ障害」は後述します。

喚語困難

話そうとしても言いたい言葉が出てこない、または浮かんでこない障害です。

例えば、仕事について尋ねると「えっと…あれをやっていた。作ったり…」といったように指示代名詞が多くなり、迂遠な表現も多いのが特徴です。「料理ですか?」と確認すると「そうです」と答え、「何の?」と確認すると「アレだよアレ、魚とか」と適切な表現が出にくい。

喚語困難は失語のタイプによらず多くの方にみられ、失語症が回復してきても、ある程度は残る症状のひとつです。

錯誤

言いたい事とは別の言葉を発してしまう障害です。

大きく分けて「語性錯誤」「音韻性錯誤」「新造語」といった錯誤があります。

語性錯誤

類似した意味を持つ言葉に誤る場合と、まったく意味の異なる言葉で誤る場合があります。

前者は下記の画像のように「リンゴ」を見て「バナナ」と答え、後者は「リンゴ」を「時計」と言い誤ります。
リンゴ

音韻性錯誤

音韻性錯誤は発話における、音または語の選択の誤りです。

例えば「ボタン」を「ボバン」といったり、音を誤るものを音韻性錯誤といいます。

新造語

発したい言葉が一体何なのか、推測すらできないほど著しい言い誤りです。実在しない言葉を度々発します。

例えば「リンゴ」を「ぱぱりこ」といったような感じです。

再帰性発話

意思表出とは関係なく繰り返し発せられる言葉です。

どんな状況下でも、何を言おうとしても決まりきった同じ言葉しか言えません。

例えば「コレコレコレ」や「エンエンエンエン」など、あまり言葉自体に意味をなさないものが多いです。

プロソディ障害

プロソディとは発話のメロディーであり、主に強弱、高低、緩急からなります。

この障害を患ってしまうと滑らかに話すことが困難になり、抑揚や速度やリズムなどが乱れて、不自然な話し方になります。

ジャルゴン(ジャーゴン)

話し方は流暢なのですが、錯誤や新造語などが大多数を占め、聞き手に話の内容が全く伝わらないほど誤りが多い発話障害です。

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