免疫の概要
・免疫に関する細胞は骨髄で作られており、顆粒の有無で細胞を分類している。
・免疫はニ種類ある。細胞が細胞を退治する細胞性免疫、それと血漿中の抗体で主役である液性免疫である。
免疫に関する細胞
●顆粒白血球
細胞名 | 役割 |
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好中球 | 細菌を貪食する作用が強く、貪食した細菌をリソソームで分解する。 白血球の中で一番多く含まれる。(約50~70%) |
好酸球 | 消化管や気管などの粘膜に多く存在し、寄生虫を攻撃して喘息などのアレルギー疾患に関わる。 |
好塩基球 | ヒスタミンを含み、炎症に関与。 白血球の中で一番少ない。(約0~2%) |
●無顆粒白血球
細胞名 | 役割 |
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単球(マクロファージ) | 好中球以上の大食いで、貪食した抗原情報をヘルパーT細胞におくる |
T細胞 | 細胞性免疫を担う。骨髄→リンパ球→胸腺→T細胞となる。 |
B細胞 | 抗体を作り液体免疫を担う。骨髄→リンパ→B細胞となる。 |
NK細胞 | ウィルス感染細胞や腫瘍細胞を退治する(貪食ではない) NK細胞は常時働いており、キラーT細胞とは役割が違う |
※ T細胞、B細胞、NK細胞はリンパ球である。
●情報伝達物質
サイトカイン:ヘルパーT細胞が抗原を発見したら産生する物質。細胞間の情報伝達を担う。
インターロイキン:サイトカインの一種。略称はILである。
免疫反応の仕組み
●上側が細胞性免疫、下側が液性免疫
①.マクロファージが貪食した抗原情報をヘルパーT細胞(Th0)に渡す。
②.Th1はキラーT細胞を刺激して細胞性免疫を調節する。
Th2はB細胞を刺激して液性免疫を調節する。
③.情報伝達物質であるインターロイキンを分泌し、キラーT細胞に伝達をおくる。
④.キラーT細胞は感染した細胞を退治する。
⑤.インターロイキンを分泌し、B細胞に伝達をおくる。
⑥.B細胞は分裂して形質細胞に分化して抗体を生み出す。
⑦.抗体によって抗原の働きを中和し、マクロファージに貪食されやすくする。
⑧.分裂したB細胞の一部は情報を保持しておき、次回の攻撃時に素早く抗体を作ることができるようにする。