MMSEの目的と検査方法を解説します!

認知症を検査するMMSEの評価場面

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MMSEとは?目的はなに?

MMSEとは、Mini Mental State Examination(ミニメンタルステート検査)の略称で、認知症の疑いがある方に実施される認知症のスクリーニング検査です。

国際的に使用されている認知症のスクリーニング検査であり、2006年には日本語版のMMSE-Jが杉下守弘さんにより作成されました。現在では、認知症の検査として、長谷川式認知症スケール(HDS-R)と並んで日本国内で幅広く使用されています。

MMSEの特徴とは?

・国際的に使用されており、信頼性の高い認知症の検査です。

検査の所要時間が約10~15分と短く、被検者が疲労やストレスを感じにくい。

・長谷川式認知症スケール(HDS-R)と関連性が深く、相関値が0.94と高い相関がみられる。

MMSEの評価項目とは?

MMSEの評価用紙
MMSEの評価項目は「見当識」「記銘力」「計算能力」「言語能力」「図形能力」などの計11項目で構成されており、質問形式で検査を進めていきます。

それぞれの評価項目を徹底解説

1.時間の見当識(5点満点)

各設問に正解した場合に1点を加算します。

「今日は何日ですか」
「今年は何年ですか」
「今の季節は何ですか」
「今日は何曜日ですか」
「今月は何月ですか」

※ 年は西暦・年号どちらでも正解とし、季節は梅雨や初夏なども正解とします。


2.場所の見当識(5点満点)
各設問に正解した場合に1点を加算します。

「ここは何県ですか」
「ここは何市(町村)ですか」
「ここはどこですか」(建物名や施設名を解答してもらう)
「ここは何階ですか」
「ここは何地方ですか」

※ 建物名(施設名)を通称や略称で解答した場合も正解とします。


3.即時想起(3点満点)
3つの単語の内、1つ正解するごとに1点を加算します。

「今から私の言葉を覚えて繰り返し言ってください。”さくら、ねこ、電車”。はい、どうぞ」
※ 3つの単語を1秒間隔で伝えた後に、繰り返すことができれば正解とします。

「今の言葉は、後で聞くので覚えておいてください」
※ 正確に3つの単語を答えられるようになるまで繰り返す。(ただし6回まで)


4.注意力と計算能力(5点満点)
繰り返し7を5回引かせて(93→86→79→72→65)、1つ正解するごとに1点を加算します。

「100から順番に7を繰り返し引いてください」

※ 計算を間違えたり、答えが出てこなければ打ち切る。


5.遅延再生(3点満点)
3つの単語の内、1つ正解するごとに1点を加算します。(順不同)

「さっき私が言った3つの言葉は何でしたか」

※ 問3の「”さくら、ねこ、電車”」の3つの単語を順不同で復唱してもらいます。


6.物品呼称(2点満点)
各設問に正解した場合に1点を加算します。

時計または鍵を見せながら 「これは何ですか?」
鉛筆を見せながら 「これは何ですか?」


7.文の復唱(1点満点)
1回で正解した場合に1点を加算します。

「私が言う文を覚えて繰り返し言ってください。”みんなで力を合わせて綱を引きます”」

※ 口頭でゆっくり分かりやすく伝え、言葉を繰り返してもらいます。


8.口頭指示(3点満点)
各工程ごとに1点を加算します。

「今から私がいう通りにしてください。右手にこの紙を持ってください。
それを半分に折りたたんでください。そして私にください。」

※ 紙を渡した状態で始め、進まないようなら打ち切る。


9.書字指示(1点満点)
正解した場合に1点を加算します。

「この文を読んで、この通りにしてください」
MMSEの書字指示の文章

※ 実際に目を閉じれば正解とする。被験者は文章を音読しても黙読しても構いません。


10.自発書字(1点満点)
意味のある文章を書くことができれば1点を加算します。

「この部分に何か文章を書いてください。どんな文章でもかまいません」
MMSEの自発書字の設問

※ 意味のある文章を書ければ正解とします。四字熟語でも正解ですが名詞のみは不正解です。


11.図形模写(1点満点)
2つの図形が重なっており、角が合計10個あれば正解とします。

「この図形を正確にそのまま書き写してください」
MMSEの図形模写の設問

※ 手の震えや線のブレは点数に影響しません。

MMSEの採点基準やカットオフ値とは?

MMSEの採点は最大30点満点です。カットオフ値は23点となっており一般的に23点以下の方は認知症の疑いがあるといわれています。

また文献によっては、27点~30点が正常範囲、21点~26点が軽度認知障害(MCI)の疑い、20点以下で明らかな認知障害があると説明しているものもあります。

MMSEを実施する際の注意事項とは?

・質問に対し、10秒待っても返答がない場合は0点として次の検査に進む。

・正解に繋がるようなヒントは伝えない。

・評価項目に記載されている質問内容を勝手にアレンジしない。

・検査前に被験者の体調が良好なのかどうかを確認した上で検査を開始する。

・落ち着いた環境で検査を開始する。

MMSEを実施する際に準備する物品

①.MMSEの評価用紙

②.被験者および検査者用の筆記用具(鉛筆と消しゴム)

③.時計または鍵

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