寝返りの特性
一般的な成人の寝返り運動パターンは多様に存在し、特性がみられる。
それは脊柱の回旋運動による肩甲帯と骨盤帯の間の回旋、つまり体軸内回旋である。
頭部またはそれ以外の部位から始まった回旋運動が途切れることなく全身に波及し、また身体の全ての体節が回転運動を阻止しないように運動するのが特徴である。
一般的な成人の寝返り動作パターンを紹介
上肢の運動パターン
①.上側の上肢が肩関節の高さより低い位置でリーチされる動作パターン
②.上側の上肢が肩関節の高さより高い位置でリーチされる動作パターン
③.上側の上肢で床面を押しつけ、その後リーチする動作パターン
④.上側の上肢で床面を押し続けて寝返る動作パターン
頭部、体幹の運動パターン
①.骨盤と肩甲帯の位置関係が固定された動作パターン
②.骨盤が先行する動作パターン
③.骨盤と肩甲帯の位置関係が変化する動作パターン
④.肩甲帯が先行する動作パターン
下肢の運動パターン
①.両側下肢が屈曲し、床面から持ち上がる動作パターン
②.片側下肢が屈曲し床面から持ち上がる動作パターン
③.片側または両側の下肢が屈曲し、床面を押して寝返る動作パターン
④.片側の下肢が支持面から持ち上がり、下肢の重さを利用して寝返る動作パターン
⑤.どちらの下肢も支持面と接触し続けるが、下肢で床面を押す部位が変化する動作パターン
⑥.側臥位へと回転するにつれて、右脚または大腿は左下肢の後ろに残される動作パターン